認知症の分類

【認知症の基礎知識】 【認知症の診断基準】

認知症の分類基準は、脳の器質性変化をもたらした原因別になされるのが普通です。主なものは、神経変性、脳血管性障がい、感染症、物理的機会的損傷、薬物・ 物質、代謝性などがあり、これらの中でも神経変性によるアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症が全体の9割近くを占めています。主な認知症を紹介しま す。

 

(1)神経細胞変性による認知症
認知症全体の半数を占めます。神経細胞自体が変性し神経機能が失われ、やがては神経細胞が死んで消滅し、知的機能の低下をきたすのが特徴的です。典型的なものは、アルツハイマー型認知症です。神経細胞の過剰な脱落、脳萎縮を特徴とします。時間、場所、人物の見当識障がいが生じます。特に記憶障がいが特徴的です。
その他、レビー小体病、ピック病、前頭葉側頭葉型認知症などがあります。

 

(2)脳血管障がい(脳血管性認知症等)
脳神経細胞には問題はないが、栄養血管である脳動脈の障がいから十分な栄養や酸素が運ばれなくなり、二次的に神経細胞の障がいをきたしたものです。脳出血とともに、動脈の管腔が閉塞する脳血栓脳塞栓では、脳への血流が突然遮断されてしまうため急激に発症します。血流遮断の領域の広さや部位が予後を決定します。脳血管障がいは障がいを受けた部位の症状が出やすいので、それを根拠に診断されることが多いです。とくに運動障がいや感覚障がいが出やすいので、これらの症状があれば、脳血管性障がいの診断根拠にもなりますが、画像診断が確定の決め手になります。
脳出血、脳梗塞、び慢性脳虚血変化などによる脳血管障がいによる認知症があります。

 

(3)感染症
病原体や感染症病原蛋白の脳内感染による神経変性疾患です。
脳炎後遺症神経梅毒など感染症による認知症があります。

 

(4)その他
その他の原因としては、物理的機械的損傷や薬物・物質によるもの、代謝性疾患によるものなどがあります。これらは頻度は高くないが、放置されると認知症になる反面、早期の適切な治療で回復できるものも少なくないようです。鑑別による診断がとくに重要視される疾患です。
その他としては、脳外傷頭蓋内占有物等や薬物・物質甲状腺機能低下などの代謝性疾患による認知症があります。

(福島県認知症予防実践マニュアルを参考に記載)